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2020.07.12
野球|青森|2020.07.12
戦うたびに強くなる
最大の武器は“経験値”
[東奥義塾高校]撮影◉間垣幸子 文◉工藤璃子
昨年の勢いそのままに今夏も期待できる東奥義塾の選手たち
大躍進から一転、突然の向かい風
かつて4度の甲子園出場を果たした東奥義塾。それはいずれも昭和のことである。長い間、力を蓄えていた古豪が令和の時代に復活の狼煙を上げた。
2019年の活躍は言うまでもない。春季県大会ベスト8、夏は14年ぶりのベスト4、そして現2・3年生で臨んだ秋は県3位、東北大会へも出場しベスト8。
近年、春や秋はなかなか県大会への切符を掴めず、夏は準々決勝の壁を越えられずにいただけに、めざましい活躍である。
一冬越え、パワーアップした状態で春を迎えようとした矢先、新型コロナウイルスの影響が押し寄せた。休校期間中は自主練習のみ、各大会の中止が相次ぎ、目標だった甲子園も叶わぬ夢となった。甲子園中止に「ショックだった」と話すのはキャプテンの小田桐裕也。
チームを指揮する工藤秀樹監督は「センバツの中止が決まった段階で、夏も厳しいだろうと。それでも、ふつう通りにやっていこうと選手たちには話していた」というが、「もし自分が選手だったら、簡単には割り切れない」。
かつて自身も白球を追い、甲子園の土を踏んだ経験があるだけに、選手たちの気持ちを思うとつらかった。
そのような中で代替大会の開催が決定。聖地へは繋がらないが、「開催を信じていた」と喜ぶ小田桐。「優勝を目標に、一戦一戦しっかり挑みたい」。気持ちを切り替え、チームは夏を見据えてきた。
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